保険会社の示談提案書に同意できない場合どうするか?
1 安易に同意をしない
交通事故から数ヶ月が経つと、保険会社から示談提案書が送られてきます。
示談提案書には細かい数字や計算式が書いてあり、一読しただけではその内容を理解できないかもしれません。
しかし、ここで提案される提案額は裁判などで認定される金額より低いのが一般です。内容が分からないままで安易に同意をしない方が良いでしょう。
2 示談提案書の読み方と示談交渉
示談提案書には、損害額(治療費、慰謝料、逸失利益、休業損害等)や過失割合(過失相殺率)、そして、最終的な提案額が記載されています。
示談提案書の読み方のポイントは、治療費や慰謝料などの損害項目ごとに提案内容を分けて考えることです。
慰謝料や逸失利益などの損害項目には、それぞれ一定の計算方法があります。まずは、それぞれの損害項目が、合理的な計算方法に基づいて算定されているかを確認しましょう。
計算方法について記載がない場合には、保険会社に問い合わせをしましょう。
(損害項目ごとの計算方法については、本HPをご参照ください。)
そして、それぞれの損害項目ごとに、自分が求める金額との比較をします。
例えば、「治療費については提案額20万円で同意できるが、慰謝料については60万円くらいが妥当だと思っているので、30万円の提案額には同意できない」、などと考えていきます。
その上で、保険会社に同意できない損額項目を伝えて、金額の示談交渉をします。
そうすることで、ポイントを絞った示談交渉をすることができるのです。
3 早めに弁護士に相談する
示談提案書の内容が妥当かどうかについては、複雑な計算を要することがあり、なかなか判断できないことだと思います。
判断に迷った場合には、早めに弁護士に相談をすることをお勧めします。